杏ちゃんがやってたからDJに興味を持った話

この記事は、なつやすみプロデュースノートの13日目の記事です。

前日の記事はみずいろこねこさんのセカンドライフ、セカンドキャリア。でした。みずいろこねこさんは3日目にもアイドルとして生きるか、運命の人とともに歩むかという記事を投稿されていて、前日の記事は二度目の投稿となっています。すごい。両日の記事で共にアイドルの結婚について言及されていたので、とても親近感がわきました。双葉結婚相談所をよろしくお願いします。

DJ ANZ

ちょうど一年ほど前、2017年7月のLIVE Groove Visual burstで、杏ちゃんがDJを練習することになったので、DJに興味を持った話をしたいと思います。杏ちゃんが始めるまでDJというものに全く興味を持っていませんでしたが、ググってみると世の中には様々な種類のDJがいることが分かりました。ラジオでおしゃべりをするラジオDJや、クラブで音楽を再生するクラブDJ、DTMで楽曲制作する作曲家さんもトラックメイカーやDJと呼ばれます。DJをやってる同僚に相談してみると、杏ちゃんはターンテーブリストという種類のDJであることが分かったので、本日はその紹介をしたいと思います。

ターンテーブリスト

スクラッチやジャグリングといった技術を使って、ターンテーブルを楽器として用いることを、ターンテーブリズムと呼ぶらしいです。スクラッチはターンテーブル上でレコードを手で擦ったりして音を出すことで、ぼくはDJといえばスクラッチみたいなイメージを持ってました。ジャグリングは複数のレコードを交互にスクラッチしたりミキサーを切り替える技術で、ループ再生等のパフォーマンスに利用するらしいです。クラブDJは30分以上のプレイ時間を持つことが多いですが、ターンテーブリストは3分程度の演奏を披露することが多いらしいです。

こちらは今年3月にニュージーランドの都市オークランドで開催された、Kame House World Classicというターンテーブリズムの世界大会でのプレイです。45分頃から奈良県出身のDJ RENAくんのバトルがあります。すごくすき。

ターンテーブリズムイベント

DMCIDA WORLDKAME WORLD CLASSIC等のターンテーブリズムの世界大会で優勝することを目標に練習している人が多いイメージです。去年はDJ RENAが若干12歳でDMCの最年少世界王者に輝き、続けて先の動画でもご紹介したKAMEでも最年少世界王者になるという二冠を達成しました。DJ諭吉さんもDVSを用いない完全にアナログなプレイでDMCバトル部門の世界王者に輝き、史上初の日本人ツートップになってパなかったです。大会以外のイベントとしては、そのへんの公園でターンテーブリストが集まって、Scratch Cypherと呼ばれるスクラッチ合戦をするのも流行ってるイメージです。去年のDMCジャパンファイナルの会場でもScratch Cypherをやってたので、今年もやってくれないかなあと楽しみにしています。

https://www.instagram.com/p/BU6pjL3DzZj/

DVS(Digital Vinyl System)

現在のクラブDJはミキサーとCDJやPCDJコントローラーと呼ばれるデジタルターンテーブル等から、CDやUSBやPC内の楽曲ファイルを用いる演奏が主流です。しかしターンテーブリズムではスクラッチ等を行う関係上、アナログレコードとレコード針、アナログターンテーブルを用いるのが一般的です。アメリカやイギリスでは昨今アナログレコードブームが話題になっていますが、流石に日本のアニソンのレコードまではリリースされてません。ではどうやってアナログターンテーブルからアニソンを再生するのかと言うと、Control Vinylと呼ばれる再生位置情報が音声として刻まれたアナログレコードを使うことで、PCDJと同様にDJソフトウェアを操作することが可能になり、デジタル楽曲ファイルが使えます。PCDJ用DJソフトウェアの有名所にはrekordboxやserato、TRAKTORと言ったものがありますが、それぞれのDJソフトウェア用に、それぞれのControl Vinylが用意されています。

rekordbox用

serato用

TRAKTOR用

バトルブレイクス

一般の楽曲を用いてスクラッチを行うこともありますが、バトルブレイクスと呼ばれるスクラッチ専用のレコードも販売されています。内容としては「Ahhhh!」とか「Ah Yeah!」とか「Hey Yo!」などのスクラッチの音源にするための声ネタが、多少針飛びしても同じ音源が再生出来る様に延々と収録されています。レコード針が内側に留まり続けるエンドレスループと呼ばれる仕組みが、ジャグリング用のビートと共に収録されることも多いです。最も有名なバトルブレイクスのひとつにDJ Q-BERTのSUPER SEALというのがあるので、アナログタンテのあるDJ機材屋さんで「すーぱーしーるくーださい」と言えばだいたい持ってきてくれます。ぼくは今までアナログレコードというものを買ったことがありませんでしたが、はじめて手にしたレコードがこのSUPER SEALでした。先に上がったDVSで使うためのダウンロード販売もあります。

https://www.thudrumble.com/collections/digital-downloads

TTM(Turntablist Transcription Method)

スクラッチには様々な種類がありますが、ターンテーブルを楽器として演奏するにあたって、再現性のある楽譜を用いることがあります。最も知られている楽譜のフォーマットのひとつとしてTTMというものがあります。こんな感じのやつです。

まとめ

おそらく杏ちゃんはこの辺りを勉強して練習したんじゃないかなと思います。

クラブDJ向けのDJミックスのやり方はネットにたくさん載っているものの、スクラッチについてはあまりない気がしたので書いてみましたがいかがでしたでしょうか。

明日のプロデュースノートははるみんさんの「ミリシタと歩いた1年を振り返る」記事です。

一周年イベントすごくたのしかったのでたのしみです。